日記
カポエイラ百科事典 vol.11
♪今月の歌♪
♪ Manda Leco Cajuê
Manda Loia... ♪
今月練習しているのは、カポエイラでよく歌われるとても有名な歌です。
その内容は、奴隷たちの日常とカシューという南米のフルーツについてです。
*カシューの成木*
ブラジル植民地時代、
アフリカ人奴隷たちは、奴隷主たちが用意した休憩場所よりもカシューの木の下で休むことを好みました。
カシューの木になっているフルーツ(カシューアップル)は栄養価が高く、
奴隷たちは体力を回復させるために好んで食べていました。
*カシューの実*
ちなみに、フルーツの下にくっついている種子は私たちがよく知っているカシューナッツです。
日本ではスーパーやコンビニなどで気軽に買えるカシューナッツですが、フルーツは国内ではあまり見かけません。
カシューは多湿を嫌うため、湿気の多い日本での栽培は難しいようです。
ブラジルのスーパーで売られていたカシュー⬆️
酸味と甘味が入り混じった独特な味わいでした^_^
アフリカ人奴隷たちがこっそりカシューの木の下で休息をとっていることは周知の事実でした。
そんな中、奴隷主はあることに気づきます。
休憩を終えて集合した奴隷の人数が明らかに足りないのです。
そんな時は、「きっと奴隷たちはカシューの木のところにいるに違いない」と考え、
部下をカシューの木に送り、休んでいる奴隷を無理矢理連れ戻したと言われています。
今月の歌は、こういった時代背景をあえて牧歌的に表現することで、
厳しい環境でも前向きに生きようとする奴隷たちのマインドが見え隠れしています。
ちなみに、歌詞に登場する"Leco" と"Loia"は、
一説によると奴隷主がカシューの木に送り込んだ部下の名前ではないかと言われています。
この歌はバリエーションが豊富で、替え歌のように変化してきているので、オリジナルを特定するのは困難ですが、
それがこの歌をより自由で楽しいものにしています。
歌っているカポエイリスタたちのオリジナリティも垣間見えるかもしれません^_^
是非皆さんもこの歌を楽しんでみてください👍
歌のリンク(YouTube)⬇️