日記

2024-11-07 16:08:00

カポエイラ百科事典 vol.10

アペリード(ニックネーム)について

 

カポエイラでアペリードが普及しはじめたのは、カポエイラがまだ法律で禁止されていた時代に遡ります。

 

当時のカポエイリスタたちは、警察から身元を保護するために、本名を明かさずニックネームで呼び合っていました。

 

もし仲間の誰かが捕らえられた場合、本名を知らなければ、他の仲間が芋づる式に捕まることを防ぐことができました。

 

カポエイラは現在では完全に合法であり、身元を隠す必要はありませんが、アペリードの伝統は残っています。

 

カポエイラのアペリードは、その人の特徴や性格から生まれたもの、動物や自然現象や物語のキャラクターにいたるまで、幅広くあります。

 

通常ポルトガル語で名付けられますが、例外もあります。

 

現在、アペリードはバチザード(洗礼式)のタイミングで始めの帯と共に与えられるのが一般的です。

それは通過儀礼であり、グループの一員であることを象徴するものでもあります。

 

(コハダン大阪では、大人の帯からアペリードが付きます)   ↓コハダンジコンタスの帯

 

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このように、カポエイリスタにとってアペリード(ニックネーム)は特別な意義と重要性を持っています。

 

しかし、ブラジルではカポエイラだけではなく、より広い範囲でニックネームが個人の生活に密着している背景があります。

 

サッカー選手のニックネーム

エドソン・アランテス・ド・ナシメントは、ブラジル史上最も称賛されているサッカー選手の一人です。

 

しかし、ブラジル人の多くがブラジルを「サッカーの国」と誇らしげに呼んでいるにもかかわらず、その名はあまりよく知られていません。

 

彼は国内外で、ニックネームのペレとして知られています。

 

ペレだけでなく、ブラジルのサッカー選手の多くは、ニックネームで知られています。

 

ブラジル大統領のニックネーム

ニックネームは政治の世界でも広く使われています。

 

ブラジルの現大統領はルイス・イナシオ・ダ・シルバという名前でしたが、一般の人々やメディアにはニックネームのルーラで知られていました。

 

1982 年には、支持者が投票時に簡単に彼を識別できるように、法的に名前をルイス・イナシオ・ダ・ルーラ・シルバに変更しました。

 

クラウディオの電話帳

ミナスジェライス州の都市、クラウディオの住民たちは、電話帳についてある問題を抱えていました。

 

誰もがニックネームで呼び合うことに慣れすぎていて、本名がわからない人物が多過ぎたのです。

 

このことがきっかけで、エリカ・ザネット (通称マルチャ・レンタ) という女性が、住民のニックネームを収録した新しい電話帳を開発しました。「アペリスタ」と名付けられたこの電話帳は、毎年更新されています。

 

 

このように、ブラジルでは、ニックネームは単なる呼び名というだけでなく、

個人のアイデンティティ、所属、功績を表す文化的な要素として深く根付いています。

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